永遠のお別れのはずが飛行機が飛ばなくて戻ってくる<レン#6>

レン&シュン

フォスターの一番辛いところは、かなりの愛情を注ぎ、一緒に暮らしてきた子猫が旅立つ日がきて、そしてもう2度と会うことがない別れの日である。
旅立ちの日が決まってからは、あまり考えないようにしながらも、結構泣く。
子猫はこの別れのことは知らない。ずっとここにいられるとおそらく思っているだろうから、とても不憫に思えてきて、それがまた泣けるのだが、実際は、子猫はすぐに忘れてしまう。だから私だけが寂しいと泣いているわけだ。

今回は、ノースまで飛行機で行くことが決まっていた。ケージに入れられ、貨物に乗せられるらしいが、どれだけ怖いだろうと思うと、それだけでも泣けてくる。でも私には決定権などないし、自分の猫だけ良ければいいってのも違うと思うから、従うしかない。

涙涙のお別れをして、迎えにきた車で子猫たちは出発した。もう2度と会うことはないのだ。
さっきまでここで遊んでいたのになぁ、このお皿でいっぱいごはんを食べたなぁ、このおもちゃ、大好きだったなぁ、とか思い出して泣きながら片付ける。それでも、少しホッとした気持ちもあるのだ。
無事に送り出すことができた。。。

何時間かして、担当のフォスターから、「まだ空港にいます」と連絡がくる。ノースは、大雪で、飛行機は遅延しているらしい。この時期、ノース地方は、雪で飛行機のキャンセルが多い。
そして、夕方になって「今日の飛行機はキャンセルになったので、子猫たちは戻ります」と連絡があった。

もう全部片づけてしまっていたが、あわててまた、トイレやシーツを準備した。嬉しいような、戸惑うような複雑な気持ち。

子猫は無事、戻ってきた。

もう2度と会えないと思っていたのに!!
今日1日、とても怖い思いをしたと思うと可哀想で、ゆっくり休ませてあげよう。と美味しいおやつでねぎらう。この子たちは、今日の冒険をどう思っているのだろうか。。。

また会えたね!!